単利と複利の違いを理解して自分の理想の投資を確立する

NISAで貯蓄はありなの?という意見をよく耳にしますが、結論としてはアリです。

普通の貯蓄とは少し考え方が違うだけで、将来のためのお金を確保するという点では同じです。

そこで本記事では、NISAで上手に貯蓄するために以下の事を詳しく解説します。

  • 「単利と複利」について
  • 複利を上手に使うために必要な事
  • NISAと複利はセット
目次

単利と複利とは

単利とは元本によって生じる利子のことです。

複利利子にも利子がつくことです。

単利は元本により利子が生じるため、元本及び年利が一定であれば資産の増え方はまっすぐな直線を描きます。

一方、複利は利子が生じればその分を含めて運用をするため、カーブを描くように資産が増加します。

単利で資産運用した場合

100万円を年利5%で運用した場合、1年間で5万円増えます。

次の年の利益も5万円、また5万円と元本に対してのみ利子が付きます。

このペースで20年投資を続けると、利益が5万円×20年=100万円となります。

元本を合わせると200万円となります。

100万円を年利5%で単利運用

単利の計算方法は、「元本×(1+年利)」で示せます。

複利で資産運用した場合

単利と同じく100万円を年利5%で運用すると、1年目の利益は5万円です。

しかし、2年目は1年目の利益の5万円も含めて計算するため、105万円の年利5%の計算になります。

したがって2年目は105万円×1.05=110万2500円となります。

このまま20年投資を続けると、利益が165万3580円となります。

元本と合わせると265万3580円となります。

100万円を年利5%で複利運用※複利計算アプリで計算し多少の誤差があります

複利の計算方法は、「元本×(1+年利)ⁿ」で示せます。

複利の計算は難しいので、複利計算のアプリを使うと簡単に答えを出してくれるのでお勧めです。

貯蓄目的の資産運用なら時間と複利を活用する必要がある

上記の単利と複利の説明でも示した通り、複利で資産を運用することによって、単利とは大きな差が付きます。

上記表では20年までしか計算していないですが、30年、40年と期間が長くなるにつれて複利の効果を存分に発揮することが出来るので資産の増え方も大きくなります。

「ジャックとジルのエピソード」

ジャックとジルの投資

ここで皆さんに質問です。

65歳時点でお金を多く持っているのはジャックかジルのどちらでしょうか。

なお、2人とも同じ商品に投資しており、年利は10%で複利運用したものとします。

結論から言うと、65歳時点でジャックの方がお金を多く持っていたのです。

それぞれの計算をしていきましょう。

ジャックの投資成績

ジルの投資成績

まず年利10%で運用し続ければ、ここまで高額になることが驚きですね。

そして、ジャックがジルよりも多くの資産を築いているのもお分かりいただけると思います。

年利10%が続くことが前提ですが、このままジルが65歳を超えて年間50万円の積立投資を続けてもジャックに追いつくことは一生無く、どんどん離されていくのです。

時間をかけた複利運用がどれほどの威力を持っているかが分かる逸話となっています。

しかし、年利10%がずっと続くとは考えられないので、夢物語だと思いますよね。

しかし、投資信託で人気の指数であるS&P500の1991年から2021年までの30年間の運用成績は、平均年利が9.3%でした。

年単位でアップダウンはありますが、この期間に投資をしていたとすると、ジャックと同じような事が起こっていたということになります。

時間を使った複利運用が、すごいパワーを秘めていることをご理解いただけたのではないでしょうか。

複利運用の注意点

複利の効果を最大限に発揮するとお金はどんどん増えていくのは、先ほども説明しましたが、それはリターンが常にプラスであることが前提です。

複利で運用する前に知っておかなければならない注意点をここでお伝えします。

長い期間での投資が必須である

元本が0円から積立投資をする場合、数年での単利と複利のリターンの差はほとんど変わりません。

長期で投資をするからこそ効果が表れるのが複利運用です。

なので、途中で投資を辞めてしまうと効果が得られないので注意が必要です。

リターンがマイナスの場合、単利よりも資産を失う可能性がある

本記事でも説明しましたが、複利は投資のリターンに対して利子がつくものです。

プラスで運用していれば、増えていくのは分かると思いますが、マイナスの場合は、単利で計算するよりも大きなマイナスになることがあります。

上の表で示した通り、複利はマイナスの影響も大きく受けます。

単利の場合は、1年目で得た10万円の利益を除いた元本100万円が-10%の影響を受けましたが、複利の場合は、1年目で得た利益と元本を合わせた110万円に-10%の影響を受けています。

3年目にまた+10%で運用できたとしても、単利の方がリターンが大きくなっています。

これが複利のデメリットです。

長期投資する商品は価値が上がるものに投資をするのが大前提です。

短期間ではマイナスになっても、長期的にプラスなら複利運用の方が成績が良くなります。

絶対にやってはいけない「リボ払い」の逆複利とは

貯蓄を増やしたい人は絶対やってはいけない「リボ払い」

「リボ払い」はやってはいけないことは知っているが、何がいけないのかをご存じですか。

クレジットカードのリボ払いは、支払額が毎月一定額にになるため、支払い能力が低い人でも容易に利用することが出来ます。

リボ払いの恐ろしいところ

支払額を超えるカード利用があると残額に手数料(利息)を上乗せして支払わなければならないのです。

ここまで複利はお金を増やすためにはすごいパワーを秘めていることをお伝えしました。

リボ払いは簡単に言うと、複利のパワーを使って借金を増やしているということです。

そして、リボ払いの手数料(利息)は大体年利15%と言われています。

「ジャックとジルのエピソード」でお伝えした年利は10%です。

それ以上の年利を借金にかけていると思うと、すごく恐ろしくないですか?

これが「逆複利」と呼ばれるものでリボ払いが怖い理由です。

まとめ

単利と複利について理解が深まったのではないでしょうか。

そして、貯蓄目的で資産を増やすならNISAのメリットを使って投資ををするのが理にかなっています。

本日のポイントは、以下の通りです。

  • 投資は時間と複利の力を活用して行うと大きなリターンを得ることが出来る
  • 複利運用するなら長期投資が大前提である
  • 長い目で見て右肩上がりのものに投資をする
  • マイナスのリターンの場合単利に比べて被害が大きくなることがある
  • 逆複利と呼ばれるリボ払いは絶対にやらない
  • 複利のパワーは凄まじい

複利は、投資をしていると常に付きまとってくるものなので、ここで覚えておきましょう。

NISAの事や将来のお金に不安な方も多いと思います。

知識を得ることは絶対必要ですが、最初だけでもプロの方に相談するのも一つの手段です。

これからも日々勉強していきましょう。

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